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ジルコニアセラミックの進化 ~1~


ジルコニアは、現在、セラミック修復において最も多く使用されている材料です。その隆盛の原動力の一つに、ジルコニアの持つ丈夫さがあげられます。破折強度900~1300MPaというのは、歯科材料の中では最強に位置します。他のセラミックや金属以上の強度を持っているのです(とはいえ絶対に割れないわけではありません。ジルコニアは高い曲げ強度を持っていますが、それでも金属ほどたわまないので、曲げ力を加えると金属が耐える限界点の前で“パリン”と割れます)。

それほど上部なジルコニアの長期予後はどうなんだろう?と気になるところです。それに関して、ジルコニアの10年後の生存率が85%という数字が、最近になって報告されました。その内容を見ると、ジルコニアフレームそのものの破折はなく、前装陶材のチップ(かけること)が28%であったとのことです。

ジルコニアの10年生存率が85%という数字はまずまずの数値です。きわめて優れているわけでもなく、また劣っている数字でもありません。1985年から2006年までに海外から報告された補綴物の生存率に関する16論文のレビューでは、クラウンブリッジは、装着後10年以上経過すると非生存率が1割を超え始め、15年で約1/3、20年で約1/2まで生存率が落ちる、つまり存在しなくなる、と報告されています。それを考えれば、10年たって残っているジルコニア冠が85%という数字は、ほぼ従来の補綴物と変わらないといえます。優れた強靭性を備えて鳴り物入りで登場したジルコニアがなぜ凡庸な成績なのか?という疑問がわきますね。

(次回に続く)

中山 康弘 院長

■この記事の監修者

中山 康弘 院長

略歴・資格
  • 1974年 香川県立高松高等学校卒業
  • 1981年 福岡県立九州歯科大学卒業
  • 1981年 岡山大学歯学部口腔外科学講座入局
  • 1990年 岡山大学大学院歯学研究科歯学専攻修了 - 歯学博士(岡山大学)
  • 1991年 香川医科大学医学部非常勤講師
  • 1992年 岡山大学歯学部非常勤講師
  • 1992年 岡山赤十字病院歯科口腔外科副部長
  • 1996年 高松赤十字病院歯科口腔外科部長 - 日本口腔外科学会指導医
  • 2004年 高松市にて中山歯科クリニック開業
  • 2007年 日本臨床歯周病学会認定医
  • 2011年 日本歯周病学会歯周病専門医
  • 2016年 日本臨床歯周病学会歯周インプラント認定医
  • 2022年 加圧サイクル・インストラクター資格
修了研修・学会等
  • 日本口腔外科学会
  • 日本口腔科学会
  • 日本歯周病学会
  • 日本臨床歯周病学会
  • 日本口腔インプラント学会
  • AAP(American Academy of Periodontology)アメリカ歯周病学会
  • 日本加圧トレーニング学会
  • 日本抗加齢医学会

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